パリ 自己研修旅 part9 (番外編)

ついに番外編。
ここまでお付き合いくださってありがとうございます。

オルセー美術館 大時計。裏側から、逆光の撮影。

パリスタイルのブーケやアレンジメントを生活に取り入れたい、お花初めてさん向けに、わかりやすく丁寧にお教えする花と暮らしの結(むす)ビスト、大石明美です。

今回の旅は、目的は花。
でもそれだけではつまらないので、美術館巡りをしたり、ただ公園でぼーっとしたり、スーパーで買い物をしたり。雑貨屋さんものぞいて。
古道具市もいろいろなところでやっているので、見つけたときは見て回りました。

美術館は、オルセー、オランジェリー、パリ市立近代美術館、そしてドラクロワ。
オルセーはアールヌーヴォー、アールデコ期の家具や調度品も見ごたえがあり、印象派の絵画ももちろんですが、好きな美術館の一つです。
そして、駅舎を改築したというところも、萌えポイント。特にこのシンボリックな大時計。それから上の階から見通してみると、いたるところに金属の装飾、柱の装飾が時代を感じさせます。

パリ市近代美術館も、家具、装飾コレクションには定評があります。
近代絵画も含めて、家具とガラス。時間がたつのを忘れてしまいそうです。

今回、時間があればローズバッド近くのリュクサンブール公園のベンチに座っていました。
街歩きで見つけたアパルトマンの表玄関の鉄格子。この玄関は、昔馬車で乗り付けて中に入れるようにとても大きな扉になっています。

趣味の食器やアンティーク、ビンテージの品。つい手が出そうになったのですが、スーツケース(は余裕ありですが)を持ち歩くときに、階段などでぶつけてしまったら・・・と思い、割れ物には手を出さないと決めて。
今でも残念だったのは、刺繍の施されたカトラリー入れ。それと素朴な飾り皿。(絵付けからみると1910年ぐらいのものだと思いましたが、説明を聞いたら少し後のものでした)

パリでしてみたかったことに帽子のセミオーダーがあります。
ラ・スリーズ・シュ・ル・シャポーへ。La Cerise Sur Le Chapeau

6区のサン・シュルピス近く。サンジェルマン・デ・プレからも遠くはありません。

お店に入ると色とりどりの見本とリボンが。悩ましい。
秋冬のフェルト地。帽子が明るめなので、リボンは控えめに。私は目の色が茶色でも明るい(らしい)ので、肌色も良く見える暖色系がいいそうです。
  1. 帽子の形と素材を決める。(6種類ぐらいあるのかな。)素材は夏用のストロー、それ以外のフェルトです。
  2. 自分の頭のサイズを測ってもらう。
  3. 色を決める。ここで、たくさんある色(ベースは60色近く。サイズによってはすぐない場合もあります)から何点か。私はブルーグレーのシックな色、彩度の低めなサーモンオレンジをお願いしてみました。
  4. わたしの選んだ形で、在庫がある色からお願いしたのに近い色を持ってきてもらいます。(頭のサイズの関係で、必ずしもない場合が。そして、小さめよりは1cmか2cm大き目なら、ぴったり直してもらえます)
    選んだ色そのものが良いのなら、翌日の来店でできますよ。と説明を受けましたが、そうするとまた悩むことになるのでここはきっぱり当日仕上がりに。
  5. 帽子の色が決まったところで、本体に巻くリボン。それからワンポイントに入れる細めのリボンを決めます。
    リボンは80色、もっとかもしれません。ラメあり、微妙な色で紺だけでも何色も。という悩ましい展開。
  6. お店の方のアドバイスで、顔色が良く見える明るい色の帽子にしたため、リボンはグレーで、少しピンクが入っているグレーにしてみました。
    ワンポイントはフューシャピンクにワイン色を加えたような色。
  7. そして、夏用の帽子も購入。こちらはたまたま店頭にあった季節ものの既製品ですが、マダガスタル島のラフィアを編んだもので、折りたためるとのこと。
    もう残りが少なくなってきているので、フィットするサイズの在庫を出してもらってそこから選びました。(リボンなどは選べません)
  8. あとはお支払いして、出来上がる時間に取りにいけばOK.週末は一日かかることもありますが、私は1時間ちょっとで出来上がりました。
    それを見越して、開店直後にお願いしたので。ちょっとお茶などして街歩きをしていたら、すぐです。
    出来上がったら、かぶったところを見てもらって、微調整しておしまい!
  9. つばの広いマダム帽も気になりましたが、ベレーがかっこよさげでした。フランス軍っぽく、斜めにかぶったらいいのかも。次回も行かなくては。

きちんとした帽子は久しぶり。(もしかしたら小学校の制服の帽子以来?)防寒用、日差し除けなど、実用の帽子ばかりでしたので。
頭がそう小さいわけではない私ですが、似合う気がする!
特に夏用のラフィアの帽子は、SFの紫外線防止に一役買っています。風通しもいいですし、サイズもぴったりなので風に飛ばされません。(とはいうものの、クリップつけたほうがいいのかな、と、とたんに無くさないような工夫をしたくなる私。かっこ悪いのでつけていませんが)

全身です。勇気あるなぁと思わないでくださいね。こちらが夏の帽子。ベージュのリボン。ワンポイントはピンク。
買い物の後ドラクロワ美術館へ。今の時期中庭がおすすめです。

長かったパリのお話もこれでおしまいに。

今回は、日本に帰国するのではない、というのがプレッシャーでした。
パスポートを紛失したら、日本には大使館で申請すれば帰れる。けれども、アメリカに帰るということで、パスポートを再発行してもらったら、フランスのアメリカ大使館にビザをお願いしないといけない・・・。というのは並大抵のことではないと思ったら、パスポートだけは。という気持ちが強く。

実際、今後そうなった場合(第三国からのアメリカ再入国)、一番早いのは日本に戻って(航空券は自腹ですが・・・)、旅券を再発行して、アメリカ大使館に再度発行してもらうのが現実的なのか。航空券の日程を変えてもらって、旅先で処理してもらうのがいいのか、どちらにしても大変だろうと思うので。パスポート用の写真を持っていくのと、ページをパウチして持ち歩くのも忘れないようにしようと思います。

次回以降、アメリカから出国するときも、油断せずにいこう。無事家に帰るまでが旅行です。

おつきあいくださいましてありがとうございました。

福島へ。温泉とパンジーのブーケの旅。part1

パリスタイルのブーケやアレンジメントを生活に取り入れたい、お花初めてさん向けに、わかりやすく丁寧にお教えする花と暮らしの結(むす)ビスト、大石明美です。

大寒波、関東地方も雪が降りました。
といっても、なぜ数センチでこんな大騒ぎに毎年なるのか・・・と、思ってしまう私は福島育ちです。
温泉は選び放題の福島県。
磐梯熱海温泉にとても久しぶりに行ってきました。
家族同然のおばちゃんと幼馴染といっしょに。
ちょっと前まではお互いの子どもたちも連れての大旅行。ここ数年は水入らずの旅になりました。

まずは到着してから、お昼ご飯を。イカニンジン、根菜の煮もの、大好きなかぼちゃの煮物を準備してくれて待っていてくれました
パンジーの切り花をおみやげに。束ねてみたいとのことで。

まずはいかにんじん。福島市民のソウルフードです。
語ると長くなるのですが、いわゆる松前漬けの数の子が入っていないものと思ってください。
各家庭でそれぞれ人参の切る太さや味付けが違いますが、お正月が近づくとするめを切る手伝いをさせられて、指が痛くなりました。

それから小さいときから欠かさず作ってくれるかぼちゃの煮物。(私だけが大好きなんですが、作って待っていてくれます)

今回、ブーケを束ねてみたいとの希望があったので、パンジーとコデマリ、それからユーカリを持っていきました。

Eちゃんがはじめて束ねたふりふりパンジーのブーケ

組み始める前にネトワイエ(下処理)といって、いらない部分を思い切り落としてしまうのですが、コデマリかわいそう、ユーカリかわいそう、という声を聴かないふりをして、半分以上落としてね。と。

パンジーは二色持っていきましたので、濃い色のほうは、おばちゃんへのおみやげに。

シクラメンの鉢にいれたら、タンバルアレンジのように。

パンジーでも色が違うとイメージが変わりますね。

窓辺にて。ずっと変わらない丹精を込めたお庭の窓辺です。

さて、磐梯熱海温泉へ出発です。

 

冬の大雪金沢旅行 風景編

もうすこし金沢旅行のお話とお写真を。

記録的な寒波に襲われた北陸地方。
金沢の方も、富山の方もみなさん一様に「数十年ぶり」だと語られていました。

雪かきをしても、どんどん積もってくる雪。
金沢では「雪すかし」というそうです。

一夜明けて、晴天の金沢市 中心部 雪の華と青い空。

昨日の荒れ模様はすっかり収まり、木の枝には雪がついて、まるで白い花のよう。
すばらしい青空です。

角度をかえて。@旧制第四高等学校記念公園にて
旧制第四高等学校 記念公園から文化交流館を。

兼六園まで歩こうと思いましたが、歩道が大変危険な状態。
まだ入ったことのない四高文化交流館に目的地を変更。
旧制高等学校好きの血が騒ぎます。そしてレンガ造りの建物も、実に萌えポイント。

雪を踏みしめ中に入ってみましょう。

anima016と当時の勉強机。照明と。

やっと登場の私のアニマ。
四高の校風は『超然』。何事も動じない、自立の精神である。
by wikipedia

建物は現在記念文化交流館として、四高の校風、生徒の思い出や、歴史の品など、じっくり見ていたい展示物ばかり。
(テレビで寮歌祭の放送があると、祖父とみていた私です。二高の寮歌は歌えます・・・蛇足)

アニマ。当時の全体図の模型と
トスカーナ生まれのアニマ。雪に埋まりつつ。
雪と木々。右側が建物です。

午後は、白山比め神社に行くことにしました。
白山信仰の大本。加賀一之宮。
大変歴史のある神社。
そして調べてみると、加賀一向一揆の影響がここにも及んでいることがわかりました。
加賀の歴史は、一向一揆と、前田藩の治世は押さえておかなくてはいけないのです。

どんと焼きの準備中。雪をブルドーザーですかしながらの作業です。
石灯籠もしっかり雪に埋まっています

狛犬のヘアスタイルは

リーゼント狛犬

リーゼント。

 

重要文化財になっている社殿。新しいしめ縄が清々しいです
石積み、苔、シダ ここにも萌えが!

今回の旅行は、花(花々、雪の花、食の華)を思う存分楽しむことができました。

またたくさんの発見をしに、再来したいと思っています。

お会いできた皆様にも感謝を込めて。

冬の大雪金沢旅行 食べ物編

記録的な積雪となった金沢。

雪にも負けずに、
冬の美味しいものを堪能してきました。
まず初日の晩御飯。
はす家さん(香林坊店)へ。はす家さんは以前駅前店におじゃましたことがありますが、新鮮なお刺身と加賀野菜を使ったお料理、そして伝統的な加賀料理がとてもおいしいお店です。

宿泊先からなるべく地下街を通りぬけて片町へ。
アーケードがあるところは雪の影響は感じませんが、一歩細い路地を入ると、そこはスキー場のゲレンデ状態。
ところどころはアイスバーン、新雪と油断ができません。

はす家さん お通し ナスの長崎煮って何かしら。(下の黒いものです)美味しかったです
今日のお刺身6種盛り

魚を食べさせていたら機嫌が良いと言われる私。
お刺身は、たこ、エビ、サーモン、寒ブリ、鯖(ちょっと〆)、いか。

治部煮。かかせません。生麩もとろけるおいしさ 加賀レンコンも力強い味。
加賀レンコンと山芋の揚げ出し

金沢ならではのお野菜のお料理も。
とても滋養のある、丁寧に作ってある野菜の味がたまりません。

加能カニは半身で。
カニ酢とレモンもついてきましたが、そのままで十分。

加能蟹 証明の青い輪島港タグつきです。かにみそ味噌も。思わず無言

蟹を目の前にして会話が弾まなくなる私たち。
はい、蟹はどうしても無言で楽しんでしまいます。

お隣の方が、白子の石焼きを頼んでいるのを見て、尿酸値が、コレストロールが、などということを一瞬忘れました。

天ぷらはおなじみ。なべもお馴染みですが、石焼き??

白子の石焼き どんどん火がはいってくるので、お好みで。(はふはふしながらいただきました)でもちょっと焦げたところもまた美味しい。

このあと、STAR CLASSに行きました。
降り続く雪。

雪の夜 ただ一人美しい風景を眺めていました。

翌日は打って変わった晴天。まぶしいくらいの青い空と白い雪がとても清々しい日。

二泊するなら、日航ホテルの朝食をチョイスするところです。
お麩のフレンチトーストが印象的で、とてもおいしいメニューが盛りだくさん。

しかし、お昼にお寿司を予約していたので、朝食食べすぎ注意。
毎回おじゃまする金沢市外のMさんへ。(小さいお店ですので、お名前はお知らせいただいたらお伝えいたします。要予約)
このお店は、アトリエコジーの野崎三四子先生に教えていただいたお店です。

いか
ほうぼう
あじ

丁寧な仕事ぶりと誠実なお人柄のご夫婦。
いつもほろっと口の中でほどけるすし飯と、細かい気配りがされたすしネタに、次は何かな!?のドキドキも加わります。

時期の寒ブリ
中トロ
熱々茶わん蒸し (ここで白子入りか一応悩みました)

寒ブリと中トロは、どちらも選べないぐらい。

万寿貝 (ところによっては白貝というそうです)
万寿貝のひも ひもきゅう 万寿貝は北陸の呼び方だそうです。わたしははじめていただきました。香りも強く、貝の甘みもある美味しい貝です。
エビ。ガスエビ。

貝は土地によって初対面のものもあります。
東京湾ではふつうに食べることができる青柳(バカ貝)は、足が早いためにあまり遠方では出てきません。
それと同じように万寿貝は、わたしもはじめて食べました。
二枚貝をむいているのを見て、ホッキ貝?ミル貝ではなさそうだ・・・と興味津々。

うに。甘くておいしい。のりはいりません!!
うなぎ 白焼きで。関西風ですが、少し蒸しているので、柔らかいです。白焼き好きなので大満足
鉄火巻き

いつも思うのです。
うには絶対軍艦にしないでそのままで食べたほうが美味しいと。
でも、鮮度の問題があってなかなか美味しいうにに出会えるとは、限りません。

おなかがいっぱいなのに、最後にもう一貫だけ・・・
寒ブリかうにか、中トロか。

うににしました。

またの来訪を約束して。
ご縁に感謝です。

風景編へと続きます。